ジム・モリソン27歳〜“終わりの歌”が放つ永遠の閃光

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何もかもが、これで終わる
これで終わりだ、美しき人よ
これで終わり…ただ一人の友よ、終わりなんだ
自由は君を傷つける
君は決して僕にはついて来ない
その微笑みも、心優しい嘘も…これで終わる
僕らが死のうとした夜も…これで終わる
何もかもが、これで終わる


1966年、23歳のジム・モリソンが書いた別れの詩だ。
この翌年、ザ・ドアーズが発表したデビュー・アルバム『The Doors』のラストに「The End」として収録された。
約12分にも及ぶこの楽曲は、後にフランシス・F・コッポラの映画『地獄の黙示録』の挿入歌として使用され、強烈な印象を世界中に放った。
ジムとコッポラ監督はUCLA映画学科時代の同級生だった。
1971年7月3日。
ジムはパリの自宅アパートのバスタブで“終わり”を迎えたと言われている。
27歳の謎の死だった。
遺体の第一発見者は、恋人のパメラ・カーソン。
その年の春、ジムは詩作の環境を求めてパメラと共にアメリカからパリに移住してきたばかりだった。
“客死”として扱われ検死が行われなかったことから、ヘロインの過剰摂取だったと囁かれながらもその死因は未だ明らかにされていない。
3年後…パメラもオーバードーズで“終わり”を迎えた。
奇しくも、ジムの後を追うようにこの世を去った彼女も27歳だった。
デビュー以降、ドアーズは破竹の勢いでトップバンドとなり、革パンツでフェロモンを炸裂させるジムはセックスシンボルとして注目を集めた。
一方で、ジムは過度の飲酒癖とドラッグ漬けで様々な問題を起こす。
中でも1969年、マイアミのステージ上でズボンを下げ自慰行為を見せたのはシャレにならず、ジムは史上初めてライブ本番中に逮捕されたミュージシャンとなった。
バンドは反社会的とレッテルを貼られ、クラブハウスが会場の貸出しを渋るなど、次第に活動が困難になっていく。
そして1970年12月12日、27歳の誕生日を迎えた数日後に行われたニューオーリンズ公演が、ジムにとって最後のライブとなった。
ジムの死から22年が経った1993年、ドアーズはロックの殿堂入りを果たした。
その授賞式のステージ上で、ブルース・スプリングスティーンがメンバーに歩み寄って、こんな言葉で称賛した。
「The Endの演奏は、静寂の中で炸裂する爆弾のようだ!」
今改めて聴くと、それはジムの死を物語っているかのようで…不可解ながらも“永遠の閃光”を放っている。



ドアーズ『The Doors』

ワーナーミュージック・ジャパン

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