これが本当の80年代サウンド⑫〜忘れられたヒット曲にもう一度スポットライトを
80年代の洋楽をまとめたネットコンテンツやラジオ番組や雑誌には、いつもお決まりのアーティストやヒット曲だけがラインナップされている。それは同時代のコンピレーションがリリースされても同じこと。今回の企画はそんなありきたりの選曲ではなく、聞くだけで(観るだけで)「ああ! いた!! あった!!」と歓喜するようなアーティストやヒット曲を思いつくままに集めてみた。題して「これが本当の80年代サウンド」。そろそろマドンナやマイケル・ジャクソンの呪縛から解放されよう。ドライブや通勤タイム、懐かしの音源探しに活躍すること間違いなし。(選曲/中野充浩)
シャカタク「Night Birds」(1982年/全英9位)
1980年代初期、日本でも大ブームとなったシャカタク。個人的な話だが、中学生になって仲良くなった音楽一家の友人がいて、彼が『Night Birds』や『Invitations』のレコードを貸してくれたことがある。それまでベストテンの歌謡曲しか知らなかった12歳には随分と「都会的な大人の音楽」に聴こえたものだ。日本のトレンディドラマの草分け『男女7人夏物語』(1986年)にもシャカタクの音楽は全編に使用されていた。今聴くと、かなりいい。
パット・ベネター「We Belong」(1984年/全米5位)
パット・ベネターといえば、全米の白人ティーンガールに「パット・ベネター・ルック」を広めた(このあたりはキャメロン・クロウが原作・脚本を担当した映画『初体験リッジモント・ハイ』を観ればすぐに分かる)ことでも知られるロックシンガー。1979年のデビューアルバムから連続6作でプラチナディスクを獲得。本作もMTVなどで頻繁に流れていた。
フリーダ「I Know There’s Something Going On」(1982年/全米13位)
フリーダことアンニ=フリッド・リングスタッドはアバの女性ヴォーカリストの一人。この曲はアバが解散した1982年にリリース。英語で歌った初めてのソロアルバムからのシングルカットで世界規模でヒットした。プロデュースは80年代サウンドの王道を創り上げたと言っても過言ではないヒュー・パジャムとフィル・コリンズ。
38 Special「If I’d Been the One」(1983年/全米19位)
事故死したレイナード・スキナードのロニー・ヴァン・ザ..