聖者の行進〜亡くなることを祝う!?黒人奴隷たちの心の叫び、そして聖者は“街にはやってこない”

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聖者が行進していく時
聖者が行進していく時
神よ、私もそこに居たいのです
聖者が行進していく時


この「When The Saints Go Marching In」は、“サッチモ”ことルイ・アームストロングが独特の嗄れ声で歌ったニューオーリンズに起源を持つディキシーランドジャズの代名詞的な名曲だ。
作詞作曲者は不明で、その歌詞やアレンジには様々なバージョンが存在する。
日本語では「聖者の行進」または「聖者が街にやってくる」と訳されることが多い。
この歌は17世紀に始まった北アメリカへの黒人奴隷貿易によってアフリカから連行されてきて強制労働させられていた黒人たちが、白人の教会から流れてくる美しい調べに心を洗われ、自分たちの固有のリズムに乗せて自然発生的に歌い始めたものと言われている。
そんな歴史を持つ黒人霊歌を、ジャズの世界へいち早く取り入れたのがサッチモだった。
黒人たちが多く住んでいたニューオーリンズでは、人が亡くなると葬儀場から墓地までは静かでわびしげな葬送曲や賛美歌を演奏し、死者の埋葬が終わると一転して明るく活気のある曲を演奏して帰路につく風習(Jazz funeral)があったという。
一体どうして死者を明るく見送ったのだろう?
埋葬の後に明るい曲を演奏するのには“魂が解放され、天国へ行くことを祝う”という意味があるのだ。
この背景には、黒人が奴隷として働かされていたアメリカの非人道的な歴史が横たわっている。
当時、奴隷という“一生逃げ出すことのできない存在”だった黒人ですら、亡くなってしまえば辛い労働から解放される。
そのことを踏まえると、当時の黒人たちにとっては亡くなることはむしろ“おめでたいこと”という感覚が根付いていたのだと考えられる。
だからこそ明るい曲で天国へと送り出そうとして歌われるようになったのが、この「When The Saints Go Marching In」というわけだ。
タイトル及び歌詞中に何度もくり返し登場する“The Saints”には、「聖者」の他に「死者」という意味がある。
その歌詞は宗教色が強く、特に「ヨハネの黙示録(the Book of Revelation)」の内容が歌詞の随所に盛り込まれているという。

聖者が行進していく時
聖者が行進していく時
神よ、私もそこに居たいのです
聖者が行進していく時


こうしてあらためて歌詞を読むと「聖者が街にやってくる」という日本語タイトルは誤訳だということがわかる。
聖者=亡くなった人の魂が天国に向かって“行進していく”歌なのだから“go marchin’ in ”を「やってくる」と捉えるには些か無理があるのだ。



太陽が輝く時
ラッパの音(裁きの音)が鳴り響く時
私はそこに加わりたい
誰しもが乱世とはそういうものだと言うけれど…
私は新しい世界が始まる朝を待ち望みたい

そういった“心の叫び”が歌われたものであって、けっして何処からか聖者(死者)が街にやってくる内容ではないのだ。
現在はスポーツの応援歌として使われることも多く、NFLのニューオーリンズ・セインツのオフィシャルソングであったり、プレミアリーグのサウサンプトンFCのアンセム(シンボルとしての賛歌)などにもなっている。
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3月6日(日)沖縄・宮古島 雅歌小屋
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3月20日(日)茨城・水戸Jazz Bar Bluemoods
3月21日(月・祝)埼玉・所沢MOJO
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4月16日(土)熊本八代7th chord 
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4月22日(金)福島Harvest
4月23日(土)岩手・二戸 HOUSE OF PICNIC 
4月24日(日)秋田・湯沢BASEMENT
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佐々木モトアキ
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