コートニー・ラヴ27歳〜運命の愛、宿命の死

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これを一緒に乗り越えて生きてくれたら
あんたのために死んでもいいわ
あたしとこれを乗り越えてくれたら
あんたのために死ねると誓うわ


♪「Asking For It」/ホールfeat. カート・コバーン



1994年4月1日。
カート・コバーンは、妻のコートニー・ラヴに一本の電話をかけた。
「忘れないでくれ、これから何が起こっても俺はお前を愛している」
その直後、カートはLAの麻薬リハビリセンターから脱走し行方不明となってしまう。
その時、コートニーも同じく薬物依存治療のためにLAのホテルで専門医と二人缶詰状態となっていた。
そして…その4日後の4月5日、ヘロインを大量に摂取したカートは、銃を持ち自らの命を絶った。
カートの遺体は死後72時間経って発見される。
カートの死を聞いて、コートニーはこう言って激怒し、泣き崩れたという。
「楽な道を選びやがって!」
遺体が発見された2日後(4月10日)には、彼の故郷ワシントン州アバディーン近郊の街、ホーキアムで通夜が開かれて1万人ものファンが集まった。
そこでは、カートが生前に自分の葬式に流して欲しいとリクエストをしていたビートルズの「In My Life」が流れる中…治療中のベッドで録音したコートニーのメッセージも届けられたという。
♪「In My Life」/ザ・ビートルズ


奇しくもその翌日の4月11日に、ホールの新作アルバムが予定通りリリースされた。
あまりのタイミングにマスコミは「コートニーは夫の死まで利用しようとしているのか!?」と騒ぎ出す。
皮肉にも『Live Through This(これを乗り越えて生きる)』と名付けられた同アルバムは、カートの死、そしてメンバーのオーバー・ド―ズによる死など、衝撃と様々な憶測が飛び交う中、プラチナディスクを獲得する。
カートの死から一ヶ月後、コートニーはニューヨークでチベットの仏教式の葬儀をカートのために行った…。
二人の出会いは、そこからさかのぼること5年…1989年、彼女が自身のバンドを結成し成功させるという夢を実現させるために向かったロサンゼルスでのこと。
バンドを結成すると言ってもメンバーもいなかったため、とりあえずレコード店などで配られているフリーペーパーやライブハウスの壁の貼り紙でメンバーを募りながら、ハリウッドで有名なストリップクラブ『Jumbo’s Clown Room』で働いて生計を立てていた彼女。
程なくして募集や紹介で集まったミュージシャン達と念願のバンドを結成する。
彼女はそのバンドに“ホール”という名を付けた。
ある日、彼女はニルヴァーナがギグを行っていたローカルなライブハウスに偶然立ち寄った。コートニーはニルヴァーナの音楽には興味がなかったものの、カート・コバーンに興味を示し、初対面の彼に対して「他のバンドのボーカルに似ているけどマネしてんの?」と意地悪く話しかけたという。
当然、怒ったカートはコートニーの腕をつかみ、二人は床を転がりながら取っ組み合いの大喧嘩を始めてしまった。
実は、カートには自分よりも強い女性に強い憧れを抱くといフェチであり、コートニーも最終的には自分よりも小柄なカートに完全に押さえつけられたために驚き惚れたという。
お互いに強く惹かれたものの、このときは連絡先を交換するわけでもなく恋愛には発展しなかった。
翌年の1990年になって、ホールが全国のライブハウスを回るツアーを決行する中、コートニーはスマッシング・パンプキンズのフロントマン、ビリー・コーガンと意気投合して恋仲となる。
しかしコートニーは、心のどこかでカートのことが忘れられず、自分が使っている香水を吹きつけた小さな木箱を彼に贈ったりしていたという。
この箱はカートにとって大切宝物となり「Hard Shape Box」という曲を彼に書かせたほどだった。
♪「Heart-Shaped Box」/ニルヴァーナ


そしてさらに翌年の1991年5月、コートニーは人気絶頂期を迎えようとしていたカートと“運命の再会”を果たす。
自身のバンド、ホールのアルバム作成に煮詰まっていたコートニーは、ハリウッドで行われていた顔見知りのバンドのギグを見に行っていた。
そこには偶然カートも来ており、彼女は無理やり自分の電話番号を彼に渡した。
その夜カートはコートニーに電話をかけ、二人はお互いのことについて何時間も語り合ったという。
トレーラーハウスに住みながら生活保護で暮らした両親を持つカートの幼少期の話。
男を変えながら奔放な生活をしていた母親のもとで、セラピストや更生施設に預けられていたコートニーの話。
親の離婚…麻薬で紛らわせる辛さや寂しさ。
お互いのトラウマについて。
そしてロックに救われた思春期の話を。
二人は、お互いに共通点が多いことに驚き、その電話で強い絆のようなものを感じたという。
だが、当時コートニーにもカートにも交際している相手がいたため、この時も恋愛には発展しなかった。
そして同年の10月12日に二人の運命は動いた。
コートニーは当時交際していたビリー・コーガンに会いにシカゴを訪れていた。
彼女はビリーが他の女性と一緒にいるところを見て激怒し、その場で別れを告げてシカゴの夜の街を彷徨っていた。
その時、ニルヴァーナもシカゴに来ており、それを聞きつけたコートニーはカートに連絡をする。
そして二人は、ためらうことなく…シカゴのDays Inn(モーテル)で結ばれた。
そして、三ヶ月後の1992年1月11日。
ニルヴァーナのアルバム『NEVERMIND』の売り上げがマイケル・ジャクソンを抜いて全米1位をマークした。
その翌日の夜、当時25歳だったカートは麻薬を多量摂取して昏睡状態になり病院に運ばれた。
これが彼にとって最初の“致死量レベルの麻薬多量摂取”だった。
この事件の数週間後、コートニーは自分の体調の変化に気がつく。
彼女はカートの子供をお腹に宿していたのだ。
この妊娠をカートも喜び、二人は1992年2月24日にハワイで結婚をした。
コートニー・ラヴ、27歳の出来事だった。
その後、二人は天国と地獄を行き来するような数年間を過ごすこととなる。
ニルヴァーナの世界的な成功、麻薬漬けの日々、娘の誕生、豪邸の購入、自殺未遂、麻薬中毒の疑いによる娘の養育権利をめぐる裁判、薬物依存治療…二人の運命の歯車は、狂った音を響かせながら廻り続けた。

これを一緒に乗り越えて生きてくれたら
あんたのために死んでもいいわ
あたしとこれを乗り越えてくれたら
あんたのために死ねると誓うわ


■関連コラム「R.E.M.への憧れと想い~カート・コバーンの27歳~」も同時公開されました!!!
♪「Asking For It」/ホール(カートの死から11年後に出演したMTV unplugged on 1995の映像)



ホール『Live Through This』

ホール『Live Through This』

(1994/DGC)

こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。



【歌ものがたり2022 雨ニモマケズ風ニモマケズ】


8月6日(土)東京(調布市)柴崎RATHOLE
8月7日(日)埼玉・新所沢LAD COMPANY 
8月19日(金)徳島 阿波踊り&ミュージック Cafe&Bar コティ
8月20日(土)徳島Music Bar Ricky 
8月21日(日)倉敷 下津井スタイラス
8月22日(月)兵庫(伊丹) BAR BOILER ROOM
8月26日(金)東広島(西条)HOTEL VAN CORNELL屋上
8月27日(土)福岡(警固)呑処 岡ひろ
8月28日(日)大牟田 陽炎
9月3日(土)田川Diamond Moon
9月4日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis
9月10日(土)米子MUSIC PUB海あに
9月17日(土)京都LIVE&SALON夜想
9月25日(日)久留米 八百屋カフェ農と音1号店
10月7日(金)兵庫(伊丹)HEAVEN`S KITCHEN伊丹昆陽店
10月8日(土)広島・呉Albatross
10月9日(日)岡山LIVE Cafe ペペの家
10月10日(月・祝)岡山Desperado(Bar side)
10月14日(金)唐津の海賊
10月15日(土)小倉Bar Disa
10月21日(金)八戸Bar FLAT
10月22日(土)能代ハックルベリー
10月23日(日)秋田カウンターアクション
10月29日(土)横浜Bar Brixton Market
10月30日(日)静岡・三島 ぐらBar’s
11月3日(木・祝)群馬・前橋 呑竜横丁 
11月22日(火)札幌SALINAS
11月23日(水)恵庭Mojo Hand 
12月2日(金)大阪 大きな輪
12日3日(土)和歌山OLD TIME
12月4日(日)広島Jammin’ bar
12月10日(土)福岡NIKAI
12月11日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12733736025.html


【THE HUNDREDS 佐々木モトアキ×NOBUYAN’ Special Acoustic Live Tour 2022 “Only 2Men-6Days”】
9月18日(日)大阪 新世界ヤンチャーズ
9月19日(月・祝)名古屋 ROLLING MAN
9月22日(木)福岡 Bar KINGBEE
9月23日(金・祝)福岡 Bar KINGBEE
10月1日(土)新潟 Live Bar Mush
10月2日(日)仙台 Cafe de Lucille
↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12748624898.html


【佐々木モトアキ×Keith “唄うたいと雷神” Autumn/Winter 2022 Japan Tour】
11月10日(木)大分・日田Chewing Gum
11月11日(金)佐賀 雷神 
11月12日(土)福岡・雑餉隈ZASSHO JAM
11月13日(日)熊本・八代7th chord
11月19日(土)札幌Log
11月20日(日)釧路 ガソリンアレイ
11月26日(土)高円寺MOONSTOMP
12月17日(土)埼玉・所沢MOJO
↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12751903088.html



佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。


佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。
例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
ライブイベントの紹介・宣伝文や、アーティストの紹介文なども対応できます。
音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。
音楽、人、食、商品、街(地域)…私たちが関わるものすべてには“ものがたり”があります。
あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒
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090-2669-2666
【佐々木モトアキ プロフィール】
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【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

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